国際ロマンス詐欺疑い中国人逮捕

ニュース内容

外国人が恋愛感情を抱かせて金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」と呼ばれる手口で、県内の50代の女性から現金1億円余りをだまし取ったとして、中国人の男が逮捕されました。
男は容疑を否認しているということです。

逮捕されたのは、東京・台東区に住む中国人で、職業不詳の劉平原容疑者(41)です。
警察によりますと、去年12月からことし2月にかけて、イタリア人を名乗る男らと共謀して、県内の50代の女性に対し、「900万ドルや金塊などを日本に送ったが税関を通すための費用が必要」などとうそを言って、1億1300万円余りを口座に振り込ませてだまし取った詐欺などの疑いがもたれています。
劉容疑者は、口座から引き出した現金のうち、およそ250万円を報酬として受け取り、残りは詐欺を持ちかけてきた中国にいる知人の男に送金したとみられるということです。
調べに対して「出金は認めるが違法な金とは思わなかった」と否認しているということです。
警察によりますと、被害者の女性は去年11月、SNS上で知り合ったイタリア人を名乗る男から「日本で一緒に暮らそう」などと持ちかけられたということです。
警察は、交際や結婚をほのめかし、恋愛感情を抱かせて現金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」の被害が後を絶たないことから、「会ったことのない外国人から現金を要求されたら詐欺を疑ってほしい」と呼びかけています。

06月02日 17時10分 NHK

弁護士からのコメント

今回のニュースは、いわゆる「国際ロマンス詐欺」と呼ばれる手口で、現金1億円余りをだまし取ったとして、中国人の男が逮捕されたというものです。

国際ロマンス詐欺は、SNSの利用者の増加に伴い、被害が増えてきている詐欺の1つです。

国際ロマンス詐欺の詳細については下記動画及びページにて解説していますので、よければご覧くださいませ。

今回のニュースにおいては、「国際ロマンス詐欺はなぜここまで高額の金銭を騙し取られることになるケースが多いのか」について解説したいと思います。

まず恋愛感情を巧みに利用することが挙げられます。

どうしても恋愛感情が芽生えてしまうと冷静な判断が難しくなり、通常の状況では疑うべき内容の話も信じてしまうということです。

また実際はどうかもわかりませんが、海外に居住しているかたちになっているがゆえ、話が本当かウソなのかを見極めにくいことも挙げられます。

たとえば今回のニュースでは、多額の金銭や金塊を所有していることを装っていますが、これが日本国内であれば現実に会って確認することなども可能でしょう。

しかし海外となると、現地のこともあまり知らず、行くにも時間や費用がかかるうえ、仕事や何らかの事情で今すぐは会えないとしていることが通例ですから、話の真偽を確認することが相当困難といえます。

さらに、引くには引けない状況、いわばギャンブルにおける負け分を取り戻そうとする感覚に近い状況に追い込まれることも挙げられます。

どういうことかというと、騙し取られた金額がこれだけの高額であることから、一度限りではなく何度も振り込んだ結果でしょう。

そして何度も振込に至る経緯として、近々会えることをほのめかし、かつ税関に止められているだけで多額の金銭や資産などをすでに送っていると見せかけています。

ここで途中で振り込むことをやめれば、実際に相手方に会うことも多額の資産で一緒に過ごすこともできなくなると思ってしまうがために、振り込むことをやめることができないということです。

このように国際ロマンス詐欺は、恋愛感情を利用して冷静な判断を困難にさせ、話の真偽も見極めにくい状況下で、多額の資産とともにもうすぐ会うことが叶うと思わせることで、高額の金銭を騙し取る非常に悪質な詐欺といえます。

最後に国際ロマンス詐欺に遭ったかもと思った場合には、遠慮なく当事務所にご相談ください。

Bio

弁護士 刈谷龍太

グラディアトル法律事務所代表弁護士。
中央大学法科大学院修了。2012年弁護士登録。
離婚・労働・ネット・消費者被害など一般向けのトラブルから、企業法務や経営サポートなど幅広く担当。