投資詐欺とは!?その手口や対策などを弁護士が徹底解説

投資詐欺は、多くある詐欺のうち代表的な詐欺の1つといえます。

もっとも、ひとくくりに投資詐欺といっても投資の対象は多くありますので、対象別に呼び名があるものもあります。
たとえば、仮想通貨詐欺、FX詐欺、ポンジスキーム、原野商法などが挙げられます。
そしてもちろん、それぞれにおいて手口や対策に異なる点があることは否めません。

ただ今回のコラムにおいては、投資詐欺全般に共通する手口や対策などについて詳細に解説したいと思います。

投資詐欺を行う詐欺師の特徴

まず投資詐欺を行う詐欺師の特徴として、身なりや羽振りをよく見せている傾向にあります。

いかにも投資で儲けているというところを見せつけなければ、勧誘する言葉にも説得力がないからです。
具体的には、ブランドもののカバンや時計を身につけていたり、高級ホテルを利用していたりなどです。

しかし実際は、誰かから借りたものであったり、高級ホテルも泊まったことはなくロビーを使ったことがあるだけというのもままあります。

そういう意味では、詐欺師は自らを装うものではあるものの、投資詐欺の詐欺師はとくにその傾向が強いといえるでしょう。

また単独で行う詐欺師もいますが、グループや関係者がいたりなど複数で行われることが多い点も投資詐欺の詐欺師の特徴といえます。

主体となって勧誘する者以外にも、稼いでいると装う者がいた方が投資話に信ぴょう性を持たせやすいためです。
くわえて複数の人間がそれぞれの役割で対応することで、投資話にのるよう心理的に追い込みやすいこともあります。

このように投資詐欺を行う詐欺師の特徴としては、身なりや羽振りがよく見える人間が複数登場してくることが挙げられます。

投資詐欺の勧誘手口・内容

投資詐欺の勧誘手口としては、過去は友人・知人等からの紹介・電話というのが定番でしたが、最近はインターネット、特にSNSで広告を用いて勧誘していることが目立ちます。

そして具体的な勧誘内容としては、まず元本保証や高配当・確実な値上がりなどローリスクハイリターンであるとうたい、容易に利益を上げられると伝えてくることが多いです。

本来、投資である以上リスクはつきものであるところ、そのリスクに対する警戒感やハードルを下げさせて財布のひもをできるかぎり緩ませたいからです。

また、上記の投資話について、極秘や紹介・人数限定など世間にはまだ出回っていない情報であるとアピールすることもよく見受けられます。

特別な勧誘であると思わせることで高揚感をもたせるとともに、今決めなければ利益を得られないと焦らせるためです。

さらに、前述した身振りや羽振りをよく見せることも勧誘の常套手段です。

勧誘している投資で実際に稼いでいると思わせ、投資話に信ぴょう性をもたせ安心感を与えたいがためです。

以上のように、投資詐欺の勧誘内容は、投資話に対する警戒感を下げさせる一方で安心感を与え、冷静な判断をできなくするべく高揚感や焦燥感をもたせるようにあおってくるのです。

投資詐欺に遭わない対策

投資詐欺に遭わない対策としては、相手方および勧誘話から投資詐欺かどうか判断するポイントがありますので、以下順に説明します。

相手方が投資詐欺の詐欺師かどうか判断するポイント

相手方が詐欺師である場合には、自らの名前や住所など個人情報を偽っていたり隠していたりすることがほとんどです。

ですので相手方の個人情報を確認したり調べることが、詐欺師であるかどうかを判断するのに有用といえます。
すなわち、自ら確認・調査した内容と伝えてきた内容に異なる点や不審な点があれば、詐欺師の可能性を疑うことが必要ということです。

具体的には、まず相手方が個人であれば、免許証やパスポートなど顔写真付きの公的な身分証を確認させてもらうよう要求しましょう。

もしここで要求を渋るようであれば、何か後ろ暗いことがあると思われる以上、詐欺師の可能性が高まるといえます。

一方、会社であれば、誰でも法務局で申請が可能ですので法人登記を確認しましょう。

また近年では、インターネットで相手方の情報を検索することも調査方法として効果的です。
実際に名前や会社名を検索すると詐欺情報のまとめサイトや掲示板が検索結果に出てきたり、住所を検索するとそもそも家や会社がなかったりなどということもしばしばあります。

このように公的な身分証や書面を確認、ネット検索で調査することによって、相手方が出していたり伝えてきた情報と整合性があるかを一定程度見極めることができます。

そして異なる点や不審な点があれば、相手方が詐欺師の可能性を疑うことができ、投資話に手を出さないという選択が可能になります。

したがって、相手方の情報を確認・調査することが投資詐欺に遭わない対策ということができます。

勧誘話が投資詐欺かどうか判断するポイント

そもそも投資とは、字のごとく資金を投入すること、そしてその資金投入は将来的に利益を得る目的で行うものです。

しかしながら、利益を得られるかどうかは未来のことである以上、不確実と言わざるを得ません。

具体的には、投入した資金が目減りしたりゼロになる可能性もある一方で、投入した資金以上の利益を上げられる可能性もあります。

すなわち投資は、不確実な将来の利益というリターンを得るために、減少や消滅することも踏まえて現在の資金を投入するというリスクを負う行為といえます。

そしてリスクとリターンは一般に正比例の関係、リスクが低ければリターンも低く、逆にリスクが高ければリターンも高いといえるものです。

以上が投資の基本であるといえるにもかかわらず、ローリスクハイリターンで勧誘してくる話は投資詐欺の疑いが濃厚でしょう。

とくに「元本保証」や「確実に儲けられる」などを内容とするものは、まず投資詐欺と思って間違いありません。

「元本保証」は、正規に認可された金融機関のみ行えるもので、原則として禁止されている行為だからです。

また上記のとおり投資は不確実なものであるのに「確実」と言っている時点でもはや投資ではないですし、もしそれが真実ならば他人を誘わずに自らだけで行っていれば利益を独り占めできる以上、勧誘する理由を見いだせないからです。

くわえて勧誘話が投資詐欺かどうか判断するにあたっては、パンフレットや契約書、ホームページなどの資料の有無や質も大きな判断要素になります。

というのも、投資詐欺の場合の多くは詐欺を行っているとの認識があるがゆえに、詐欺の証拠となるものをできる限り残したくないため、資料がなかったり杜撰なものである傾向にあるからです。

ですので勧誘話の資料がなかったり、あったとしても投資金額に見合うような質のものでなかった場合には、投資詐欺を疑うべきです。

なお、勧誘話についても、ネット検索で調べることは同様に効果的です。

まとめると、ローリスクハイリターンの勧誘話、資料がない・杜撰な勧誘話には手を出さないことが投資詐欺に遭わない対策といえます。

投資詐欺に遭っているかも?と思った場合の対応

相手方とまだ連絡がつながっている場合には、投資詐欺だと疑っていることを気づかれないようにしましょう。

詐欺師であった場合には、疑っていることに気づくと連絡が取れなくなったり行方をくらましたりすることが往々にあるからです。

同時に、すぐさま弁護士に相談しましょう。

相談した結果、投資詐欺の可能性が高いとなった場合には、弁護士は依頼を受ければ、たとえば相手方と会う際に同行するなどして直接返金交渉を行うこともできるからです。

また、本人が返金交渉しても適当な言い訳を述べるだけだったのが、弁護士が交渉することで態度を一変させることもままあります。

さらに多くの人間に投資詐欺を行っている場合は、大ごとになることを避けるべく、弁護士が代理人となった者に対しては返金する行動に出ることも実際ある話です。

一方、相手方と連絡がつかなくなった場合も、ただちに弁護士に相談すべきといえます。
連絡がつかない期間が短ければ短いほど、相手方を見つけられる可能性が高いからです。

なお、警察に相談に行くのも1つの手段でありますが、すぐに刑事事件として取り扱うことは現実問題なかなかありません。

というのも、詐欺罪(刑法246条)といえるには、騙す行為により錯誤に陥り、それに基づき金銭など財物の処分行為をし財物が移転されたことが必要であるとされています。

ただ、それを立証するのは他の犯罪と比べると難しいことにくわえ、時間と労力も多く必要となるがゆえに、即座に動けないということです。

最後に、投資詐欺に遭ったかもと思った際には、遠慮なく当事務所にご相談ください。

投資詐欺の最新ニュース

大学生狙い投資詐欺、3300万円超の被害か 愛知県警、3容疑者を逮捕

投資名目で大学生らから現金をだまし取ったとして、愛知県警は27日、詐欺の疑いで、本籍名古屋市西区、無職小沢和也(24)、大阪市住之江区泉1、会社員津田将吾(22)、愛知県豊田市宮上町8、会社員渡辺正洋(22)の3容疑者を逮捕した。県警によると、大学生ら約30人から3300万円以上を集めたとみられる。

逮捕容疑は、共謀して2018年10月23日、名古屋市中区の喫茶店で、当時大学生だった愛知県日進市の男性会社員(23)に「投資に使う。何倍にもできる」などとうそを言って、近くの消費者金融で3回にわたり計130万円を借りさせ、だまし取ったとされる。県警によると、3人は「詐欺とは思っていない」などと容疑を否認している。

県警は小沢容疑者が犯行を計画し、渡辺容疑者が出資者に話を持ち掛けたとみている。出資額の1割をもうけ分として即日、手渡しして信用させた上、2カ月後には全額を返済するとうたっていたという。昨年1月、県警豊川署に「金が返ってこない」と相談があり、捜査を開始。昨年10月以降、関係先の家宅捜索でスマートフォンや通帳などを押収していた。

2020年10月27日 23時16分 (10月28日 00時33分更新) 中日新聞

知識や経験が比較的まだ少ない大学生を狙った投資詐欺は、昔からよく行われています。

昨年にも、マルチ商法(後出しマルチ)の手口を使った投資詐欺のニュースがありました。

詳しくは下記ページにて解説していますので、よければご覧ください。

USB購入が悪夢の始まり…「1年で200%の利益」マルチ商法、大学生被害続出

大学生を狙った投資詐欺の悪質なところは、基本的に多額の貯金を持っているわけではないため、多くが本来は授業料で支払うべきお金を騙し取ったり、今回のニュースのように消費者金融に借金させたお金を騙し取ったりする点です。

どういうことかというと、お金を騙し取られた結果、被害者は授業料を捻出できなくなったり借金返済のためアルバイトなどに明け暮れざるを得ず、大学を留年や休学、場合によっては退学という状況に追い込まれることもしばしば見受けられるからです。

すなわち、未来ある大学生の進路を大きく狂わせ、被害者の人生に多大な影響をあたえてしまう詐欺であるといえ、詐欺のなかでも悪質な詐欺の1つです。

したがって、詐欺師は甘い言葉で勧誘してきますが、こちらの記事が少しでも被害者を減らす一助になればと思います。

Bio

弁護士 若林

弁護士法人グラディアトル法律事務所代表弁護士。
男女トラブルや詐欺、消費者被害、誹謗中傷など多岐にわたる分野を手掛けるとともに、顧問弁護士として風俗やキャバクラ、ホストクラブなど、ナイトビジネスの健全化に助力している。