LINE調査装う詐欺注意 新型コロナで厚労省呼び掛け

ニュース内容

厚生労働省は31日、通信アプリ大手LINE(ライン)と協力して全国のアプリ利用者を対象に実施している新型コロナウイルスに関するアンケートを装い、クレジットカード番号などを尋ねる詐欺とみられる事案の情報があるとして、注意を呼び掛けた。

厚労省などによると、LINEとの調査は、利用者約8300万人に体調や通院状況などを聞いて集計するもの。31日にメッセージで質問が届き、4月1日に回答を締め切る。質問項目は年齢や性別、郵便番号などで、クレジットカード番号は入っていない。

被害の報告は入っていないが、厚労省担当者は、不審な連絡は「問い合わせてほしい」としている。

2020/3/31 22:13 共同通信

弁護士からのコメント

今回のニュースは、通信アプリ大手LINE(ライン)と協力して全国のアプリ利用者を対象に実施している新型コロナウイルスに関するアンケートを装い、クレジットカード番号などを尋ねる詐欺があるというものです。

新型コロナウイルスに関しては、マスク詐欺をはじめとしたコロナ詐欺といえるものが感染拡大とともに日に日に横行しています。

コロナ詐欺に関する情報は下記ページにまとめていますので、よければご参照ください。

そして今回は、感染拡大防止のために厚生労働省がLINEと協力して行っている調査に便乗して、クレジットカード情報をだまし取ろうとする非常に悪質なものといえます。

先日もマスク詐欺において、下記ページにあるようクレジットカード情報を騙し取られたことで詐欺被害に遭ったニュースがありました。

残念ながら詐欺師は、災害などの緊急時に乗じて詐欺を働く傾向にあります。
冷静な判断が難しい状況を利用する方が騙しやすいからです。

今回のニュースでいえば、厚生労働省という国家機関と日本でトップシェアのコミュニケーションツールであるLINEが協力した調査であるという点で、まさかそのような調査に詐欺が紛れ込むわけはないであろうという心理につけ込んでいます。

くわえて、感染拡大防止のために必要な調査という多くの人々が協力するであろう善意に付け入り、疑いの目を持たれにくいことも見越しています。

このように詐欺師は、緊急時に人々がどのような心理になって行動に出るかを想定し、詐欺を行うのです。

ですので、大変な時期ではありますが、コロナに関する話については詐欺が紛れ込んでいる可能性があることを頭の片隅において行動するようにしましょう。

最後にコロナ詐欺に遭ったかもと思った際には、遠慮なく当事務所にご相談ください。

Bio

弁護士 刈谷龍太

グラディアトル法律事務所代表弁護士。
中央大学法科大学院修了。2012年弁護士登録。
離婚・労働・ネット・消費者被害など一般向けのトラブルから、企業法務や経営サポートなど幅広く担当。