【2020年最新版】 詐欺被害に遭わないために気をつけるべき3つのこと

2020年は東京オリンピックが開催されることもさることながら、現在は新型コロナウイルスが猛威をふるい日本全体に大きな影響を与えています。

詐欺師はこのような大きなイベントや時事問題に乗じて、詐欺を行えないかを考え実行に移します。
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そこで今回は、2020年に行われる可能性が高い詐欺について概説し、詐欺被害に遭わないために気をつけるべきことを解説していきたいと思います。

なお下記解説と重複する点もありますが、弊所の代表弁護士若林翔が詐欺被害の予防に関する動画をアップしておりますので、よければご覧ください。

2020年に行われる可能性が高い詐欺

1.東京オリンピックに関連した詐欺

①チケット・宿泊関連

まず想定されるのは、東京オリンピックのチケットに乗じた「チケット販売詐欺」「チケット転売詐欺」でしょう。

しかし、そもそも東京オリンピックのチケットは公式のサイトや事業者でない限り販売できませんし、転売も認められていません。
ですので、公式のサイトや事業者以外のチケット販売、チケット転売はすべて詐欺と考えて、手を出さないようにしましょう。

なお、チケットに当選したという連絡がくる、いわゆる「当選商法」を用いた「チケット当選詐欺」も考えられるので気をつけるべきです。
「当選商法」については下記ページでも記載しておりますので、よければご参照ください。

くわえて東京オリンピック開催中は、ホテルなど宿泊先がなくなることが予想されていることから、宿泊予約の権利を販売・転売等するといった詐欺も横行するおそれがありますので注意しましょう。

②投資関連

次に想定されるのは、オリンピックに関連した会社の株式などが値上がりするなどで勧誘する「投資詐欺」です。

投資詐欺においては株式だけでなく、競技開催場所や各国の競技者などの宿泊場所の土地に関していわゆる「原野商法」が行われることも予想されます。
「原野商法」については下記ページに記載しておりますので、よければご参照ください。

2.新型コロナウイルスに関連する詐欺

①フィッシング詐欺・特殊詐欺

まず新型コロナウイルスに関連した詐欺で行われ得るのは、関係機関を名乗ったフィッシング詐欺・特殊詐欺でしょう。

実際フィッシング詐欺については、下記ページに記載しているとおり既に世界各国で行われているので不審なメールやSNSなどのメッセージは安易にクリックしないようにしましょう。

一方、特殊詐欺については、役所の職員を名乗って付近で感染者が確認されたから検査が必要と言ったり、子どもを名乗りコロナウィルスの影響で会社が危うくなってしまい急きょお金が必要などと虚偽を伝え、金銭やキャッシュカードを騙し取ることが考えられます。

②投資関連

次は、新型コロナウイルスの特効薬を開発した会社があるなどでの「投資詐欺」も予想されます。

他にも、このようなストレートな勧誘以外に、今は株式市場が落ち込んでいるから金や先物など別の取引が狙い目などと勧誘してくる「投資詐欺」もあり得るでしょう。

さらに、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化した企業から、土地や事業の売買の仲介を受けており、今なら安く購入できるといった勧誘の「投資詐欺」も考えられます。

なお「投資詐欺」をいかに解決していくかの一例を下記ページに記載しておりますので、よければご参照ください。

詐欺被害に遭わないために気をつけるべきこと

1.相手方の身元を確認

①きっかけがインターネットの場合は特に注意

従来、他人とつながるきっかけは、友人・知人からの紹介、何かしらの会合やイベント、電話やメールなどでの勧誘が主なものでした。
しかし近年は、インターネット環境の発達により上記のほかにもサイトやアプリ、SNSなど様々なツールもきっかけとなり、従前より他人とつながることが容易になりました。

それに伴い詐欺においても、実際に会うことなく相手方の身元も不明なまま詐欺被害に遭うケースが年々増加傾向にあります。

相手方の身元がわからないとなると、たとえ弁護士や警察であったとしても相手方を特定することはまず難しいと言わざるを得ません。

実際にもアプリやSNS上のアカウントはわかっているとの相談もよく受けますが、削除されてしまえば特定できないケースが往々にあります。
また特定できる可能性がある際であっても、その特定をするだけに相当の時間や費用が必要となることもあります。

そのため、インターネットをきっかけにつながった場合には、相手方の身元を確認することが特に重要です。
逆にいえば、身元が確認できない相手方の話には絶対に手を出すべきではありません。

②身元の確認方法

身元の確認方法としては、まず会える限りは対面で会うべきです。
そして会った際には、公的な顔写真入りの身分証(免許証、パスポート、マイナンバーカード)をできれば複数要求し、氏名・住所を確認の上で、写真やコピーをとらせてもらいましょう。

顔写真入りを要求するのは、他人のものを流用している可能性があるからです。
また複数要求するのは、偽造されている可能性も考慮してとのことです。
さらに写真やコピーを要求するのは、詐欺であった場合には相手方に追及していく証拠となるからです。

この点、相手方は身分証を持っていない、出したくない、写真やコピーはとらないでほしいなど伝えてくることもあります。

その際は、そのような相手方と取引や契約は行うべきではありません。
そもそも取引や契約を行おうとする人間が身分証をもっていないということ自体が胡散臭いといえますし、やましいところが何もなければ身分証を出さなかったり写真やコピーをとらせないとする必要性はないからです。

くわえて、これは相手方が友人や知人であった場合も同様です。
知人・友人であり素性がわかっているから大丈夫と思うかもしれません。
しかし、知っている情報は既に過去のものである可能性もありますし、残念ながら詐欺を行う者は信頼関係をも騙す手口として利用するからです。

一方、相手方が会社など法人である場合には、担当者が実在するか連絡したり、登記を確認することも行うべきです。

担当者の在籍確認は、従業員を名乗って詐欺を行うケースもよく見受けられるからです。
なお連絡の際は、相手方から教えられた連絡先では共犯者が出る可能性もあるので、自らで調べた連絡先に問い合わせしましょう。

登記の確認は、架空の会社であったり、実在してもレンタルオフィスやバーチャルオフィスを悪用した詐欺会社の可能性があるからです。
具体的には名刺やHPなどがあるなら、それと登記の情報を照らし合わせましょう。
*登記の確認は、最寄りの法務局に行けば誰でも可能です。

以上の身元確認は、やむを得ず相手方に会えない場合であってももちろん行うべき内容です。
実際に会わないので顔自体を自らの目で確認することは難しくなりますが、それは他にも複数の写真を用意してもらうなどで一定程度カバーできるでしょう。

あと個人であれ法人であれ、相手方の身元をインターネットで検索することも有用な手段です。

現在、インターネットへの投稿は誰もが容易に行えるようになったおかげで、検索によって様々な情報を取得することが可能です。

たとえば相手方の氏名や会社名を検索することで、詐欺被害専用のサイトや掲示板に記載されている検索結果が出てくることも十分あり得ます。
また相手方の住所を検索して、そもそも家や会社が実在していなかったり、聞いていた情報とまったく違う検索結果となることもあるでしょう。

弊所においても、婚活詐欺においてインターネット検索をきっかけに相談に来られて解決となった下記事例がありますので、よければご参照ください。

2.相手方とのやり取りはできるかぎり証拠に残すように

相手方とのやり取りはできるかぎり証拠に残すようにすべきです。
後に詐欺であったと判明した際に、証拠が相手方と戦う武器になるからです。

証拠に残す方法としては、相手方と会う、電話をする場合には録音する、メールやSNSの場合には削除せず保存しておく、取引や契約内容・条件など重要な事項については書面にするかたちです。

録音についていえば、スマートフォンで無料アプリも複数あり容易に入手可能ですので、それを用いればいいでしょう。
メールやSNSの保存については、念のためバックアップをとっておくことがベターです。

書面については、契約書、契約までの段階あれば覚書などの名目で要求しましょう。
その際は、書面に記載している相手方の氏名・住所が身分証や登記などと一致しているか確認すべきです。
詐欺師は少しだけ変えたりすることで虚偽の氏名・住所を記載することがままあるからです。

なお相手方との最初のコンタクトがいきなり出会ったり、電話がかかってきたりの場合、録音することは厳しいと思われます。
ただ録音は厳しかったにしても、その話した内容を記憶が鮮明なうちにメモや日記などで残しておくようにすべきです。

そしていずれのやり取りにおいても重要なことは、疑問点や不審点については必ず問い合わせて回答をもらうことです。
そこで回答が少しでも納得できないものであれば、その契約や取引には手を出さないようにしましょう。

最後に金銭を支払う段階においては、なるべく振込で行うべきです。
金銭を相手方に支払った証拠として残すことができるからです。
もっとも、振込先に指定された口座が相手方名の口座でない場合は振り込まないようにしましょう。
口座名義が違う以上、相手方に支払った証拠にならない可能性が高いからです。

他方、現金で手渡さざるを得ない場合には、領収書は必ず要求しましょう。
もちろん記載内容が正しいかどうかのチェックも、契約書と同様に行うべきことは言うまでもありません。

3.一人で決めずに相談する

相手方が詐欺師である場合には、金銭を騙し取ることが目的であるがゆえに甘い言葉や不安・危機感を募らせることを散りばめ、巧みに話をもちかけてきます。

たとえば投資詐欺関連であれば、元本保証や高利率・高配当をうたったり、期間や人数が限定などと伝え特別感を醸し出すことが通例です。
また特殊詐欺関連でいえば、還付金が戻ってくるなど利益をほのめかすパターンもあれば,あなたのやったことは犯罪になるなど不安・危機感を煽るパターンもあります。

このようにどのような詐欺にせよ、虚偽の情報でターゲットとなる人間の心情をいわば操作するようなかたちで詐欺を行います。
換言すれば、冷静に考えれば詐欺かもしれないと判断できるものを、冷静に考えることができない状況に陥れるのが詐欺の手口といえます。

それゆえ誰にも相談せず一人で決断し金銭を支払うなどの行動に出ることには、詐欺被害に遭うリスクが高まります。
ですので行動に出る前に、できるかぎり弁護士をはじめとした専門家のほか消費者センターや警察など公的機関に相談すべきなのです。

もし弁護士や公的機関に相談するのは少し敷居が高いと思うのであれば、家族や友人でもいいので相談しましょう。
誰かに相談し、何かしらの意見をもらうことで詐欺被害を未然に防げたケースはいくらでもあります。

なお相談の際、異なる意見であれば自らを否定された気持ちになり辛いと感じることもあるかもしれません。
ただ「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」ということわざもあるように、相談したことで詐欺被害に遭わずにすんだとなれば結果としてよかったと思えるはずです。

最後に

詐欺かも、詐欺被害に遭ったかもと思った際には、できるかぎり早く弊所にご相談いただければ幸いです。

もし詐欺であった場合には、早ければ早いほど騙し取られた金額を回収できる可能性が高まるからです。
というのも時間がたてばたつほど、詐欺師は騙し取った金銭を消費したり隠匿することはもちろん、詐欺の発覚をおそれ行方をくらます傾向にもあるためです。

Bio

弁護士 刈谷龍太

グラディアトル法律事務所代表弁護士。
中央大学法科大学院修了。2012年弁護士登録。
離婚・労働・ネット・消費者被害など一般向けのトラブルから、企業法務や経営サポートなど幅広く担当。